2011年07月14日
消費税の免税に係る制度改正
浦田泉税理士事務所 (東京都 千代田区)
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消費税の免税に係る制度改正
【ポイント】
税制改正により、基準期間における課税売上高が1,000万円以下の場合でも、前課税期間の上半期における課税売上高が1,000万円を超える場合、消費税の納税義務が免除されないことになりました。繁忙期が事業年度の前半にある法人や個人の方は、特に注意が必要です。
今年6月22日に税制改正等に係る法律が可決されました。
その中で、消費税の免税に係る制度の改正がありました。
これまで、消費税は基準期間(個人事業の場合は2年前、法人の場合は事業年度が1年の場合は2期前)における課税売上高が1,000万円以下の場合、消費税の納税義務が免除される制度がありました。
今回の改正では、基準期間における課税売上高が1,000万円以下の場合でも、前課税期間の上半期における課税売上高が1,000万円を超える場合、消費税の納税義務が免除されないことになりました。
この改正は、平成25年1月1日以後に開始する個人事業者のその年と、法人のその事業年度より適用となります。
例えば、消費税免税事業者であったある個人事業者が、平成24年6月に大きな売上が生じ、平成24年1月から6月までの課税売上高が1,500万円となった場合を考えてみます。
これまでは平成26年分から消費税の納税義務が発生していたのですが、この改正によって平成25年分から消費税の納税義務が生じることとなります。
ただし、この個人事業者が、平成24年7月に1,500万円の売上が生じても、平成24年1月から6月までの課税売上高が900万円であった場合は、従来通り、消費税の納税義務は平成26年分から生じることとなります。
つまり、たとえ事業年度のトータルの売上高が同じであったとしても、売上の時期によって消費税の納税義務が発生したりしなかったり、ということが起こりうるのです。
特に、繁忙期がはっきりしている法人などは注意が必要です。
私はこれまで、法人を設立するときには
「繁忙期はなるべく事業年度の前半にくるように決算期を決める」ことをオススメしてきました。
繁忙期を事業年度前半に持ってくることで、その事業年度の売上予測を早い段階で、比較的正確に立てることができます。
その上で、納税計画や事業計画を立てる時間的余裕が取れる、という経営的メリットがあったからです。
結論的には、1年分の消費税納税義務をどう考えるか、という話なのですが、繁忙期のある事業者の方には影響の大きい改正だと思いました。
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浦田泉税理士事務所
浦田 泉 税理士
東京都千代田区二番町
1−2 番町ハイム737
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消費税の免税に係る制度改正
【ポイント】
税制改正により、基準期間における課税売上高が1,000万円以下の場合でも、前課税期間の上半期における課税売上高が1,000万円を超える場合、消費税の納税義務が免除されないことになりました。繁忙期が事業年度の前半にある法人や個人の方は、特に注意が必要です。
今年6月22日に税制改正等に係る法律が可決されました。
その中で、消費税の免税に係る制度の改正がありました。
これまで、消費税は基準期間(個人事業の場合は2年前、法人の場合は事業年度が1年の場合は2期前)における課税売上高が1,000万円以下の場合、消費税の納税義務が免除される制度がありました。
今回の改正では、基準期間における課税売上高が1,000万円以下の場合でも、前課税期間の上半期における課税売上高が1,000万円を超える場合、消費税の納税義務が免除されないことになりました。
この改正は、平成25年1月1日以後に開始する個人事業者のその年と、法人のその事業年度より適用となります。
例えば、消費税免税事業者であったある個人事業者が、平成24年6月に大きな売上が生じ、平成24年1月から6月までの課税売上高が1,500万円となった場合を考えてみます。
これまでは平成26年分から消費税の納税義務が発生していたのですが、この改正によって平成25年分から消費税の納税義務が生じることとなります。
ただし、この個人事業者が、平成24年7月に1,500万円の売上が生じても、平成24年1月から6月までの課税売上高が900万円であった場合は、従来通り、消費税の納税義務は平成26年分から生じることとなります。
つまり、たとえ事業年度のトータルの売上高が同じであったとしても、売上の時期によって消費税の納税義務が発生したりしなかったり、ということが起こりうるのです。
特に、繁忙期がはっきりしている法人などは注意が必要です。
私はこれまで、法人を設立するときには
「繁忙期はなるべく事業年度の前半にくるように決算期を決める」ことをオススメしてきました。
繁忙期を事業年度前半に持ってくることで、その事業年度の売上予測を早い段階で、比較的正確に立てることができます。
その上で、納税計画や事業計画を立てる時間的余裕が取れる、という経営的メリットがあったからです。
結論的には、1年分の消費税納税義務をどう考えるか、という話なのですが、繁忙期のある事業者の方には影響の大きい改正だと思いました。
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浦田泉税理士事務所
浦田 泉 税理士
東京都千代田区二番町
1−2 番町ハイム737
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