2009年07月08日

交際費等の損金不算入額が年600万円に

浦田泉税理士事務所 (東京都 千代田区)
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交際費等の損金不算入額が年600万円に

【質問】
 交際費の控除限度額が変わる、という話を聞いたのですが、いつからいくらになるんですか?


【答え】
 今年の6月19日に「租税特別措置法の一部を改正する法律」が成立し、交際費の損金不算入制度が改正されました。これにより、定額控除限度額は年400万円から600万円に引き上げられます。


 平成21年6月19日、経済危機対策の一環として第171回国会で審議されていた「租税特別措置法の一部を改正する法律」が成立し、交際費等の損金不算入制度が以下のとおり改正されました。

(1)交際費等の損金不算入制度について、資本金の額又は出資金の額が1億円以下である法人に係る定額控除限度額が年400万円から年600万円に引き上げられました。

(2)(1)改正は、法人の平成21年4月1日以後に終了する事業年度分の法人税について適用されます。

 ここで、交際費の損金不算入制度についておさらい。

 期末の資本または出資の金額が1億円超の法人の交際費等については、法人税の所得計算上、損金不算入(=課税される)とする制度です。

 ただし、期末の資本または出資の金額が1億円以下の法人は、その事業年度の支出交際費等の額のうち、定額控除限度額に達するまでの金額は10%相当額が、また定額控除限度額を超える部分の金額はその全額が損金不算入(=課税される)となります。

 荒っぽく式にまとめると、次の通りです。中小企業では恩恵を受けているところが多いですね。

損金不算入額
 =支出交際費等の金額−支出交際費等の金額と定額控除限度額のいずれか少ない金額×90%


 ちなみに、今回改正された「租税特別措置法の一部を改正する法律」では、交際費等の損金不算入制度の改正以外に、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度が創設され、試験研究を行った場合の特別税額控除制度の特例措置が講じられています。


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東京 税理士 浦田先生    浦田泉税理士事務所
      浦田 泉 税理士
     東京都千代田区二番町
     1−2 番町ハイム218
   
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