2009年02月20日

<相続シリーズ>第3回  「遺留分」について

みなさんこんにちは。

 前回は法律上の相続人と相続分について話をしましたが、今回は遺留分(いりゅうぶん)についてお話します。

相続シリーズ第3回 
「遺留分」について

 相続財産は遺言によって法定相続分通りでなくても自由に分けられることを前回お話しました。例えば、お父さん、お母さん、子供の3人家族のお父さんが、愛人に全部遺贈するという遺言も有効です。しかし、それではお母さんや子供が可哀想ですよね。(実務では愛人が献身的に介護して、実の親子は面倒見ないケースも多いのですが…)そこで法律は遺留分という制度を定めています。


【遺留分とは】
 兄弟姉妹を除く法定相続人(配偶者・子・直系尊属)は、被相続人の一定割合を確保しうる権利・地位を持っていて、この地位(遺留分権利者)によって確保される相続財産の割合のことを遺留分といいます。


【遺留分の率(割合)は】
(1)直系尊属のみが相続人である場合
  例)父、母、子供(息子)の3人家族の場合で一人息子が
   死亡した場合

   被相続人の財産の3分の1(民法1028条)

(2)その他の場合
  例)父、母、子供3人の5人家族で、お父さんが死亡した
   場合など

   被相続人の財産の2分の1(民法1028条)

(1)の遺留分割合は
 父・母
   …法定相続分1/2 その1/3で
 父と母の遺留分割合は、
   それぞれ1/2×1/3=1/6 となります。

(2)の遺留分割合は
 お母さん(配偶者)
   …法定相続分1/2 その1/2で1/4
 子供(一人あたり)
   …法定相続分1/2×1/3=1/6 その1/2で1/12
    となります。


【遺留分減殺請求とは】
 遺留分権利者が、遺留分を侵害する遺贈または贈与がなされたときは、原則としてその権利を侵害した受遺者・受贈者およその包括承継人に対して侵害された自分権利の返還を請求できます。上記例でいえば、愛人に対して自分達が侵された遺留分を返してくれと請求します。


【遺留分減殺請求の方法】
 遺留分減殺請求権の行使は、相手方に対する意思表示で行います。特に裁判でということは必要なく口頭での請求も可能です。しかし、遺留分減殺請求権は遺留分権利者が、相続の開始および減額すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから、1年が経過すると時効消滅します。また、相続開始から10年経過すると、遺留分権利者の相続開始および贈与の有無に関係なく遺留分減殺請求権は消滅してしまいます。(民法1042条)

 したがって、相手への意思表示は「内容証明郵便」を使って行った方が無難です。
その際、その文面には
 〜蠡海箘簑があったことをいつ知ったか
 ⊆分が侵された遺留分の割合
 J峇埓禅金額及び方法
 を記載するとよいでしょう。


【遺留分に配慮した遺言書作成を…】
 遺言書を作成しても遺留分でもめると面倒ですから、遺留分を侵さない範囲で財産分与を考えて遺言書を作成しましょう。法律を熟知して行動しないと後で大変なことになります。遺言書を書くときは十分注意してください。

 今回は以上です。



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