2008年08月22日

<民法実践編>                    第6回 相談事例 「婚姻・離婚 

みなさんこんにちは。

 今までは契約関係を中心にお話してきましたが、身分関係のうち特に相談が多い「婚姻・離婚」について解説していきます。

 事務所の相談では圧倒的に離婚に関する相談が多いです。
 国際結婚する場合には、婚姻についての相談もありますが離婚の話をする前にまずは順番から婚姻についてお話します。

 婚姻をしてお互いが夫婦になると主に次の義務が発生
します。
 …臍爐竜遡晦揺堋膵坩戞壁堽僉砲藁ズЦ彊となる。
 一つの戸籍をつくり同姓になる。
 F欝鏥遡晦様由のない別居は離婚原因となる。
 ど渊の義務。

 結婚すると夫婦間での義務が発生します。
 これらは民法で決められています。

 これらの義務を守らないと離婚へのカウントダウンへと…
 離婚の話の方が盛り上がりますが、それは次回にするとして夫婦間の論点についてお話します。

 それでは、民法上特に論点となる「日常家事費用の夫婦の連帯責任」について解説します。

 夫婦が生活をしていく上で、食料品・新聞代・家賃・電話代などの支払いについて民法上の決まりがあります。(民法761条)
 例えば、新聞販売店と購読契約を行う場合、夫婦どちらかの名前で契約することが一般的ですね。不動産の賃貸借契約も夫婦どちらかの名前で契約することがほとんどです。

 この場合、夫名義で新聞や家賃の支払いの契約を行ったとしても、この債務については夫婦が共同で債務の支払いを行う義務が発生します。この決まりがあることで、新聞の集金に来た人に、「この契約は主人名義だから私(妻)は払いません」とは主張できず、妻は当然に日常家事の費用ということで支払いを行わなければならないのです。

 ただし、何でもかんでもこの連帯責任となる訳ではなく、あくまでも「日常家事費用」に基本的に限定されます。妻が夫に内緒で高価なダイヤを購入した場合や、夫が妻に内緒で高級車を購入した場合は、「日常家事費用の夫婦の連帯責任」は一般的には生じません。

 次に、近時よく問題になる夫婦別姓や内縁関係について説明します。
 
 婚姻関係を成立させると、一つの戸籍をつくり同姓になる義務が生じます。一緒に暮らしたいが夫婦別姓を名乗りたい場合は、婚姻関係を成立させず、内縁関係を続けるカップルも最近多いようです。内縁とは、簡単に言うと婚姻関係は成立させないが、夫婦と同じような生活を送ることです。だから、お互い同居して、生活を支えあっていきます。

 ただし、民法では家族制度を法律として定めている以上、内縁はある程度の不利益を受ける場合もあります。問題になるのが、内縁関係のカップルの間に子供が生まれた場合、その父と子の間には当然に親子関係が生じません。認知を行うことによって父と子に親子関係が生じます。

 また、内縁関係の間では原則相続関係が生じません。

 ただし、内縁のカップルは同一戸籍に入らないだけで、住人票には一緒に記載されます。住人票は一緒の世帯に住んでいる人が誰かを証明するのが主たる目的だからです。
 例えば、世帯主は男性、その構成員は相手方の女性といったように同姓でなくても一緒の住民票に入れます。こうすることで、内縁関係でも社会保険などの適用を受けられるとのことです。相続とか親子関係では不利益になるが、内縁でも普通の夫婦と同じように生活できるようです。

【夫婦の氏】
第750条
夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。
【同居、協力及び扶助の義務】
第752条
夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
【婚姻費用の分担】
第760条
夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。
【日常の家事に関する債務の連帯責任】
第761条
夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。


 次回は、離婚や相続についての解説をしていこうと思います。




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