2008年05月14日

棚卸資産の計上

土田総合会計事務所
/株式会社ビジネス・リーフ
 (東京都 千代田区)
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棚卸資産の計上

 棚卸資産を正しく計上することは、決算上とても大切なことです。

 なぜなら
 ■棚卸資産が過大 → 利益が過大(粉飾)
 ■棚卸資産が過少 → 利益が過少(脱税)
 となるからです。

 この棚卸資産を意図的に調整し、脱税行為などが行われる事もよくあるので、税務署としてもチェックを細かくするものです。
 又、意図的でなくても棚卸の計上もれをしてしまうことがあります。
[例]
・預け在庫等:得意先に販売前に預けている商品
・消耗品の在庫:消耗品であっても未使用分は、棚卸資産として計上しなくてはならない。(例:会社案内、営業資料など)

 「これも在庫なの?」ということもありますので、よく注意が必要です。
 棚卸資産の残高確定のステップは次のようになります。

1.帳簿棚卸 → 2.実施棚卸 → 3.差額処理

 実施棚卸は、帳簿上での棚卸資産の金額を正しくするために、必ず毎月実施するようにしましょう。

 この作業は、会社の中で習慣にしてしまうと、だんだん簡単になってきます。
 現場の担当者(倉庫・営業)でも、だんだん慣れてくると月末の棚卸に向けて準備をするようになります。
 日々の在庫の整理整頓が、現場でできるようになることが理想です。
 経理としては粘り強く毎月実施しましょう。(たとえ残業しても!)

 また、実施棚卸の目的は「正しい利益の算出」のためですが、その効果として
 ◆「在庫の横流し防止」
 ◆「過大在庫の減少」
 ◆「在庫管理の精度向上(在庫の紛失、破損、たなざらし)」
 といった、企業の品質そのものに直結するテーマの改善が期待できます。

 経理として、他の部署では絶対にできない企業価値の向上の活動であると、心してかかりましょう!

【ポイント】
 決算時の棚卸は、「利益」と「品質」が問われる重要イベントと認識しよう! 


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東京都 千代田区 税理士 土田先生 土田総合会計事務所
  /株式会社ビジネス・リーフ

      土田 拓己 税理士
 東京都千代田区猿楽町1−5−3
        
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